Nell Sound

音楽、弦楽器製作など発信していきます


ヴァイオリン製作10(裏板の接ぎ合わせ面の平面出し)

裏板接ぎ合わせのための、接着面の平面出しをつめていきます。この作業、何だかんだで20時間位かかりました。。。
これ、ある程度本格的な木工作業したことがある人でないと分からないかもしれませんが、正確な平面や直角となるように削るのってかなり難しい作業なんです。特にこの接ぎ合わせは僅かでも凸凹があるとニカワでの接着ができなくなってしまいます。

工房では電動手押しカンナで概ね平面が出てたのであとはヤスリやスクレーパーでより精度の高い平面にしようとしたのですが、私の持ってる道具がいまいちだったというのもあり逆に凸凹に…。

であれば通常のカンナでやり直そうと思い、固定のための万力を1台買い足し、カンナ刃を研ぎ直し、木も湿度変化で歪んできて修正、それでも微細な凸凹はなかなか無くならず微妙な力の入れ具合などμm単位での試行錯誤、など一進一退を繰り返してたらマージン分の5mmが次第に無くなっていき…。ですがどうにかギリギリで精度を上げることができました。

精度良く平面にすると、2枚板の合わせ目が全く分からないくらいピッタリ合います。今回、今持てる技術ではこれがMAX!というくらい根詰めたつもりで、先生からも合格点をいただけました。
次回はついにニカワをつけて接着です。

作業の途中段階で合わせてみた。中央の合わせ目にうっすら筋が見えるのが分かるでしょうか。
合わせ目を拡大。筋が出てるということは接する面が凸凹なんです。
万力は元々1台持ってましたが、1台では安定しないので買い足して机に装備。今はAmazonで安く買えて助かります。
作業中の写真は撮り忘れましたが、これらに裏板を縦に挟んで接着面をカンナで削りました。
比較的うまく行った時の状態。下端はやや筋が出てますが、他は筋があまり見えてません。
また、全部ピッタリが良いかというとそうでもなく、いずれ削る箇所はあえて僅かな隙間を開けた方が接着上歪みを低減できます。
終盤。こうやって置くとやや筋が見えますが(土台の板がやや歪んでたりしてきてた)、手に持って合わせてみるとほぼ筋が無くなる状態まで詰めました。


About Me

Nell

首都圏のクラシックオケ・サブカルオケなどに出没しているチェロ弾きです。Vn・Pf🔰
カーオーディオ・カーナビメーカーのエンジニア→ITエンジニア→ヴァイオリン・チェロ製作見習い→宇宙関係エンジニア。
I’m an amateur cellist. I play in orchestras in the metropolitan area. Apprentice violin and cello maker.

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