Nell Sound

音楽、弦楽器製作など発信していきます


ヴァイオリン製作

  • ヴァイオリン製作15(裏板のアーチ形成2)

    ヴァイオリン製作15(裏板のアーチ形成2)

    今度は横方向のアーチを形成していきます。テンプレートを並べると、背骨みたいですね。 Continue reading

  • ヴァイオリン製作14(裏板のアーチ形成1)

    ヴァイオリン製作14(裏板のアーチ形成1)

    粗削りした裏板を正確なアーチに近づけていきます。縦方向のテンプレートをあて、隙間が概ね無くなるまで豆カンナで削りました。(本来は横方向からやるとのことですが、僕が縁をすでにギリギリまで攻めすぎて削ってしまったので…様子見で先に縦方向から) 上の写真が削る前、下が削った後です。 Continue reading

  • ヴァイオリン製作13(裏板荒削り)

    ヴァイオリン製作13(裏板荒削り)

    裏板を荒削りしていきます。後で正確にアーチを作っていきますが、まずは不要な部分をがっつり削ります。よりヴァイオリンを製作している気分が高まってきます。途中の段階はなんか古墳みたいですね。 ところで製作の節々でちょっとしたコツが必要になってきます。それは経験の有無もありますが、その時々のひらめきでもあったり。たまに先生は「これはどうすれば良いと思う? 90%の人はこれに気付かない」。悩んでると「君はその90%になってしまうのか?」とそれこそ弟子がメシアとなる者か見極めようとしているかのような語り口で言ってきて試されてる感じがする時がある(笑) Continue reading

  • ヴァイオリン12(裏板切り出し)

    ヴァイオリン12(裏板切り出し)

    接ぎ合わせした裏板に内型を当てて輪郭線を描き、またそれより一回り大きい輪郭線を治具を使って描きます。また上部のボタン(ネックの接合部)も描き加えます。そしたらバンドソーで線に沿ってカットし、ベルトサンダーで滑らかにしました。そして側面に底から4~6mmの位置で毛引いて(溝を引いて)から線をなぞって描きました。これが裏板の縁の厚さということになります。なお、この時点での中央部の厚さは19mm。今回のメシアモデルを作るうえで16mm(程度)をアーチの頂点高さとするように削っていきます。ということで、ここからはとりあえずひたすら荒削りです。 Continue reading

  • ヴァイオリン製作11(裏板接ぎ合わせ)

    ヴァイオリン製作11(裏板接ぎ合わせ)

    難関作業の一つ、裏板の接ぎ合わせの本番です。冬なので合わせる面をヒーターで温めてからニカワを塗り、擦り合わせたら大型クランプで挟みました。手際の良さが必要ですが少し手間取ってしまい、ニカワの層が若干厚くなってしまったし想定してた位置からずれてしまい微妙な感じに…。 一週間後ドキドキでクランプを外しましたが、無事接着できてました!とはいえベストではなかったので表板やる時はより良くできればいいな。 後から先生に言われたのですが、今まで沢山の受講生に製作を教えてきたけどこの接ぎ合わせを教えたのは数人だけとのこと。前回書いた通り合わせる面をいかに精密に平面にするかが肝で、初心者がやっても大抵接着失敗するそう。プロを目指している人や特に技術の高そうな人にだけ教えてるとのことで。光栄です。 Continue reading

  • ヴァイオリン製作10(裏板の接ぎ合わせ面の平面出し)

    ヴァイオリン製作10(裏板の接ぎ合わせ面の平面出し)

    裏板接ぎ合わせのための、接着面の平面出しをつめていきます。この作業、何だかんだで20時間位かかりました。。。これ、ある程度本格的な木工作業したことがある人でないと分からないかもしれませんが、正確な平面や直角となるように削るのってかなり難しい作業なんです。特にこの接ぎ合わせは僅かでも凸凹があるとニカワでの接着ができなくなってしまいます。 工房では電動手押しカンナで概ね平面が出てたのであとはヤスリやスクレーパーでより精度の高い平面にしようとしたのですが、私の持ってる道具がいまいちだったというのもあり逆に凸凹に…。 であれば通常のカンナでやり直そうと思い、固定のための万力を1台買い足し、カンナ刃を研ぎ直し、木も湿度変化で歪んできて修正、それでも微細な凸凹はなかなか無くならず微妙な力の入れ具合などμm単位での試行錯誤、など一進一退を繰り返してたらマージン分の5mmが次第に無くなっていき…。ですがどうにかギリギリで精度を上げることができました。 精度良く平面にすると、2枚板の合わせ目が全く分からないくらいピッタリ合います。今回、今持てる技術ではこれがMAX!というくらい根詰めたつもりで、先生からも合格点をいただけました。次回はついにニカワをつけて接着です。 Continue reading

  • ヴァイオリン製作9(裏板製作下準備)

    ヴァイオリン製作9(裏板製作下準備)

    裏板の製作に取り掛かります。ヴァイオリンの裏板・表板は多くは1枚板ではなく2枚を接(は)ぎ合わせています。その方がシンメトリーになって美しいからというのと、1枚板だとその分太い幹の木が必要となるからです。ただこの接ぎ合わせという作業は非常に精度の高い技術が要求されるため、初心者にとって難関作業の一つです。 下記の写真1枚目は春に篠崎ヴァイオリン工房に木材を買いに行った時のものです。裏板は元々台形の状態で売られているのですが、センターで真っ二つにしてもらいました。それを接ぎ合わせるのでシンメトリーになるわけです。 まずは板にヴァイオリンの形を描いて、余裕を持った一回り大きい直線を引きました。そしてバンドソーでその直線に沿ってカット。そして電動手押しカンナで側面を削ることで、比較的精度良く平面にすることができます(元来は通常のカンナのみで削るので、どこまで機械を使うかというのは議論がありますが)。しかしこれでも不十分なので、カンナ・ヤスリ・スクレーパーなどで整えていきます。これがとにかく時間がかかった…。それについてはまた次回。 Continue reading

  • ヴァイオリン製作8(裏の縁整えと、Cバウツの角の整形)

    ヴァイオリン製作8(裏の縁整えと、Cバウツの角の整形)

    ライニングは無事付いていたので、飛び出た部分をカンナや紙やすりで削り、ブロックと同じ高さにします。 またCバウツの4つの角の部分を整えます。余分な先端をカットしますが、それだけでは板の合わせ目が筋となって露出しているので、それが消えるように余分な部分を削ります。 これで内型の裏の方はできあがりました。並行して裏板の作製もしていましたので、次回からはそれについて。 Continue reading

  • ヴァイオリン製作7(裏側のライニング取り付け)

    ヴァイオリン製作7(裏側のライニング取り付け)

    ライニングを取り付けていきますが、Cバウツに関しては強度を高めるためブロックに溝を掘って嵌め込むようにします。そして横板同様、アイロンで曲げて内側にフィットする形にします。あとはニカワを塗ってクリップで固定。製造業にいた者としては電気回路でのワニ口クリップを挟みまくった物に見えます(笑) Continue reading

  • ヴァイオリン製作6(裏用ライニング作製下準備)

    次にライニング製作です。ライニングとは補強および後にニカワののりしろとなる、内部に貼る板です。今回の木材は柳で、薄い板で売られていたものです。それを6箇所分、必要な幅・長さにカットし、カンナで2mm厚にしました。取り付けについてはまた次回。 Continue reading

About Me

Nell

首都圏のクラシックオケ・サブカルオケなどに出没しているチェロ弾きです。
カーオーディオ・カーナビメーカーのエンジニア→ITエンジニア→ヴァイオリン・チェロ製作見習い→宇宙関係エンジニア。
I’m an amateur cellist. I play in orchestras in the metropolitan area. Apprentice violin and cello maker.

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